【2020年11月 更新・変更情報アリ】
(追証・借金リスクの話を読むために検索エンジンから直接来たたぬきたちは、後半にある「ポイント④」までスキップしてくれたぬ。)
まず、具体的な話に移る前に現物取引の時からいっている基本的前提の確認たぬ。
1. 基本的な前提(現物取引と共通)
前提(1) 取引所によってメリット・デメリットはさまざま
だから、目的を無視した「オススメ」は全く無意味たぬ。
ビットコインFXやりたいのに、「現物手数料は安い(がFX手数料が高い)取引所」なんて紹介されてもなんの意味もないたぬ。
現物取引目的では非常に優れていると評価したところも、FXではびみょ〜かもしれんたぬ。逆に、現物取引目的ではイマイチな取引所も、FXではイケてるかもしれんたぬ。
だから、現物のところで評価されていない取引所が今回評価されていたりするし、逆もまた然りたぬ。
またCoincheck やBitbankなど、現物では優れた取引所でも、現在レバレッジの取り扱いがないところはここには出てこないたぬ。
それと関連することとして、
前提(2) 複数の取引所を開設することをオススメ
その理由は、現物取引の「第3回」で詳しく話したことと同じたぬ。そっち見てくれたぬ。
特にFXはメンテナンスで致命的な打撃あるいは機会損失をくらいかねないので注意です
第2回 BTCFXに適した取引所口座を開設する(辛口評価)
BTCFXは前回話したように、油断するとかなり危険たぬ。借金が発生するリスクがあるからたぬ。
だから、今回はメリットを満たしているところと同時に、満たしていないところも書いていくたぬ。デメリットはイタリックにしておくたぬ。
借金リスクがあるようなものたぬから、かなり辛口評価たぬ。ヒィヒィ〜たぬ。
BTCFXを考えているたぬきたちは決して小さくないリスクがある取引をしようとしていることに自覚を持つべきたぬ。気になる点は無闇に譲歩するなたぬ。
国内BTCFXのリスクはここ第1回で詳しく書いたぬき。
重要なことは必ず公式ページで確認することたぬ。
とりわけリスク・デメリットについては、自分の目でちゃんと読んでくることたぬ。この記事では、デメリットについては全て公式ページのURLを貼り、特に重要な点は原文を引用しながら紹介するたぬけど、ちゃんと公式で確認することたぬ。なお、引用分中の強調や色付けは引用者によるたぬ。
後述するように、紹介サイトで出回ってる情報と微妙に齟齬のあることもあるたぬ。特に追証や補填のような重大リスクに関しては、公式ページのどこかにあるリスクについてのpdfファイルを保存しておくことをオススメするたぬ。
前振りが長くなったぬき。でもそれくらい重要な注意たぬよ。
それじゃそろそろ本題に入るたぬ
2. BTCFX取引所としての考察ポイント
ポイント① 売買手数料(注文手数料, 取引手数料)が無料・スプレッドが狭い
幸いなことに、BTCFXではどこも基本的に注文手数料は無料たぬ。
またスプレッドも、平常時ならどこを選んでも大して差がないと思うたぬ。
追記: 平常時なら、たぬ。大きな値動きのある場合、やっぱり差が出ることがあるたぬ。bitFlyer以外ではどこも一時的なスプレッド拡大はありえると思った方がいい気がするたぬ。ただ、bitFlyerもbitFlyerで、大きな値動きのときにアクセス集中での遅延とかあったりするたぬから、「急変時に強い!」とまではいえないたぬ。その辺はスプレッドだけでどうこういいにくいたぬ。
結論: 取引手数料・スプレッドは基本的にメリットにもデメリットにもならない。(bitFlyerくらいの大きな取引所なら急変時のスプレッドは有利)
...けれども、他の仕方で手数料がかかるたぬ。そこが問題たぬ。
スワップとロスカット手数料たぬ。特に後者については触れられていないサイトもあるのでここでしっかり見ておくたぬ。
ポイント② スワップ・建玉管理料が安い
例によって、名前は取引所によって微妙に違うたぬ。
例えばbitFlyerでは「スワップポイント」、DMM Bitcoin やGMOコインでは「レバレッジ手数料」と呼ばれてるたぬけど、まあ同じようなもんたぬ。
厳密にはGMOにはスワップはないけどもかかり方は同じようなものなのでここで扱います
さてスワップ・建玉管理料ていうのは、日毎にポジションの総額に対してかかる手数料のことたぬ。ポジションの総額に掛け算されるから、無視できない額になるたぬ。
厳密にはスワップとは金利差の調整分なので違いますが、払う側からすると同じようにかかるのでここでは一緒くたにお話している次第です。
多くのところが0.04%たぬ。それを基準に、スワップが高いか安いかをまとめておくたぬ。
(1) スワップ・管理料はふつう=0.04%:
(2) スワップが高い=0.04%超:
Liquid (0.1% ※8時間おきに3分の1ずつhttps://www.liquid.com/ja/fee/)
結論: Liquidの0.1%というのは国内BTC関係の手数料としては高いと言わざるをえないたぬ。それ以外はどこもほとんど同じたぬ。
ポイント③ ロスカット手数料が無料
ロスカット手数料というのは、強制ロスカットが発生したときにかかる手数料のことたぬ。BTCFXの「第1回」の「デメリット③」で強制ロスカットとロスカット手数料の話をしてあるから、わからんたぬきはそっちで見てきてくれたぬ。
...結構多くのサイトでは、取引所比較のポイントにロスカット手数料についての記述がない気がするたぬ。実際、多くのところは無料たぬ。けれどもかかるところがあるたぬから、環と確認しておこうたぬ。
ここではかかるところだけ書いておくたぬ。
ロスカット手数料がかかる:
GMOコインの「レバレッジ取引」(0.5%) 、Liquid(0.2%)
GMOコイン https://coin.z.com/jp/corp/guide/fees/
Liquid https://www.liquid.com/ja/fee/
※1 ロスカット処理を行った場合には、数量×決済価格(closed価格)×0.2% を取引手数料としていただきます。
結論: 0.5%とか0.2%っていうのは、国内のBTC関係の手数料としてはかなり高いたぬ。
ちゃんと損切りしておけば強制ロスカット食らうことも避けられるたぬけど、万が一の時には手数料で追撃されることを理解しておくべきたぬ。
ポイント④ 追証・補填・借金等がない
いよいよ最も重要なポイントたぬ。
追証についても「第1回」デメリット④を読んでくれたぬ。
そこでも言ったように、厳密には追証と借金はイコールじゃないたぬ。むしろ追証の有無より借金(補填)の有無の方が気になるポイントたぬ。そこに注目しながらまとめていくたぬ。
(1) 追証がある:
bitFlyer、Bitpoint
(2) 追証はないが事実上補填などの決まりはある:
DMM Bitcoin(※不足金解消取引アリ)
GMOコイン(※証拠金マイナスで補填の必要アリ)
Zaif(※出金のためには証拠金マイナスで補填の必要アリ)など
(?) Liquid 詳細確認できず
追証や証拠金マイナスでの補填は非常に重要たぬ。一つずつ公式ページで確認していくたぬ。もう一度繰り返しておくたぬけど、こういう重要なことは必ず公式ページで確認することたぬ。強調と色付けは引用者によるたぬ。
まずわかりやすい方から確認たぬ。
(1) 追証があるところ
bitFlyer https://lightning.bitflyer.com/docs/fx
Lightning FX では、証拠金状況の確認を随時行っています。 その際に、証拠金維持率が一定の水準を下回ると「追証」「ロスカット」となります。追証、ロスカットステータスの詳細は、手数料・税のページをご参照ください。 ステータスが追証に該当した場合は、下記「追証ルール」が適用されます。 ステータスがロスカットに該当した場合は、下記「ロスカットルール」が適用されます。*当社のリスク状況によっては追加証拠金の預入をお願いする場合がございます。
Bitpoint https://www.bitpoint.co.jp/faq/leverage/
追証判定時の日次処理時間の16時の時点で実現益が証拠金現金へ反映され証拠金現金がプラスになれば追証は解消されますが、実現益反映後もマイナスの場合追証となります(評価益では追証の解消にはなりません)。
また、追証判定時の日次処理時間の16時の時点で実現損が証拠金現金へ反映され証拠金現金がマイナスになった場合も追証となります。その場合は翌営業日の15時までにレバレッジ取引口座へ総合口座から資金振替にてご入金ください。
入金期限を過ぎた場合、延滞金が発生いたします。ご注意ください。
・・・どちらもはっきり追証があると言っていて、一定の基準に従って日本円の入金が必要だという旨たぬ。特にBitpointは延滞するとさらにお金がかかるという仕組みらしいたぬ。
いまのは追証があること自体はデメリットたぬけど、まだ仕組み自体はわかりやすいたぬ。でも、ちょっとわかりにくいのがこちらたぬ。
(2) 追証はないが証拠金マイナスで補填の必要があるところ
DMM Bitcoin https://bitcoin.dmm.com/column/076
DMM Bitcoinでは追証を求められることはありません。代わりに、証拠金維持率が100%未満になると注意を促すメールが送信されます。
・・・しかし、証拠金がマイナスになったなら、
DMM Bitcoin https://bitcoin.dmm.com/transaction_product/shortage_transaction
お客様が仮想通貨の預託証拠金残高を保有している状態で、レバレッジ取引にて損失が発生し、日本円の預託証拠金残高がマイナスの状況となった場合に「不足金」が発生します。
「不足金」が発生した場合、お客様保有の全ての仮想通貨を売却することで日本円の預託証拠金残高のマイナスを解消する「不足金解消取引」が執行されます。
・・・つまりDMM Bitcoinでは、追証なしといっても、放ったからかしにしておいてOKという訳ではない、ということたぬ。日本円での追証はないけど、代わりに保有している仮想通貨を強制的に売却されるという仕組みのようたぬ。
GMOコイン https://support.coin.z.com/hc/ja/articles/115007705308--%E8%BF%BD%E8%A8%BC-%E3%81%AF%E7%99%BA%E7%94%9F%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99%E3%81%8B
仮想通貨FXにおきまして、「追加証拠金」制度はございません。
お口座の証拠金維持率が100%を下回った場合、ロスカットアラートを通知させていただき、お口座の証拠金維持率が75%を下回ると、保有建玉が強制的に決済されるという自動ロスカットが行われます。
当社のシステムは、各お客様の証拠金維持率を巡回しながら監視しているため、ロスカットの執行には、ある程度の時間を要します。そのため、お客様の証拠金維持率が上記の数値を下回ったとしても、直ちにお客様の建玉が決済されるわけでは無く、相場が急激に変動した場合には、証拠金の額を上回る損失が生じる可能性があります。
証拠金の額を上回る損失が生じた場合には、その超過額を不足金としてお支払いただきます。
・・・つまりGMOコインは証拠金マイナスで日本円の入金が必要たぬ。
Zaif https://zaif.jp/doc_losscut_risk?lang=ja
※ロスカットとは
証拠金維持率が30%を下回った時点で、更なる損失の拡大を防ぐために、その対象ポジションを強制的に決済する制度のことをいいます。
なお、取引板の状況により証拠金以上の損失が発生する場合がございますが、そのような場合でも弊社より証拠金の追加担保請求(追証)の請求はございません。ただし、損失によりお客様のアカウント残高(日本円建て)がマイナスになった場合、新規取引や出金を行うことを可能にするためには日本円入金や他通貨売却などを行い、残高をプラスにしていただく必要がございます。
※証拠金の追加担保請求とは
一般的に、証拠金の追加担保請求とは、相場の急変等で証拠金維持率が一定以下になった場合に、一定以上の証拠金を維持するために追加で担保を預け入れることを請求するものです。
一方、Zaif Exchangeにおいては、上記「ロスカットとは」で記載のとおり、「決済時」にお客様のアカウントの残高(日本円建て)がマイナスになった場合にも、プラスにするための追加の担保預け入れを請求いたしません(弊社でいう「追証不要」)。但し、新規取引や出金を行うことを可能にするためには日本円入金や他通貨売却などを行い、残高をプラスにしていただく必要がありますこと、予めご留意ください。
・・・Zaifは新規取引や出金しないなら追証の必要はないということたぬけど、 口座に残っている資金を出金しないで放ったらかしになんてできないたぬから、まあ事実上、補填の必要がある、と思った方がいいたぬ。ただし、必ずしも日本円の入金である必要はないみたいたぬね。
(?) Liquidはほぼどの紹介サイトで見ても「追証がない」、と書かれているたぬ。
けれども公式ページのどこにも「追証なし」「補填は不要」といったことが書いてあるページは見つけられなかったぬき。しばし調べてみるたぬ。
追記: これについて調べました。
2019年11月時点では「補填アリ」ということだと思います。
結論: 追証なしのとこでも、実際には補填の可能性があるたぬ。気を抜いてめちゃくちゃな張り方をしないようにすることたぬ。
ポイント⑤ 安全性・信頼性、⑥怪しすぎるところは見送る
これらについては現物取引編と同じなので省略するたぬ。
常識的に考えてヤバそうならやめようや〜ということです。
ポイント⑦ 取引が活発か
これを押さえておく理由についても現物編「第4回」を見てくれたぬ。
ここではその時に参照させていただいたサイトで、確認しておくたぬ。
一番上の「国内取引所(JPY-BTC)の総月間出来高(BTC)」を見るたぬ。これには現物も含まれているから、純粋にFXでの比較ではないけど、目安にはなるたぬ。
bitFlyerがぶっちぎりで一強たぬ。
2位は現物の王者、Liquidたぬ。
3位、GMOコインの伸び方が目覚ましいたぬ。一時期はGMOの方が2位でした。
スプレッドのところでも書いたように、取引規模が小さいとスプレッドにも影響がでるたぬ。
1位のbitFlyerくらいになるとスプレッドはほぼいつも無視できるたぬ。
(ただしビットフライヤーは成行のスリップに定評があるたぬ。結構滑るたぬ。だからスプレッド狭いからってガンガン成行だすことはオススメできないたぬ。)
それではまとめに入るたぬ。
3. 比較のまとめ
メリット比較
以下のメリットはあくまで国内BTCFXの中での相対評価たぬ。特に「取引活発」は、世界的に見て活発なわけではないたぬ。
Bitpoint:現在口座新規登録停止中なんでなんとも。
bitFleyr: 取引超活発(数年間不動の王者)
DMM Bitcoin: 日本円の追証はない。
Liquid: 取引活発。
Zaif: 取引はかつて活発。
デメリット比較
4. 結局どこを選べばいいんかい
メリットとデメリットを比較考慮すると、以下が国内BTCFXのツートップたぬ。
ただし、現物取引編での評価と違って、これらが「とっても優れている」というわけではないたぬ。他が新規開設停止中であるか、もしくはデメリットが大きすぎるから、相対的に好評価になっているだけたぬ。
要するに消去法たぬ。
最後にツートップについて、簡単にコメントしておくたぬ。
GMOコイン
ここは環基準で、現物とFX、どちらも評価されるべき唯一の国内BTC取引所たぬ。
国内取引所でBTCトレードをやるなら、現物やるにせよFXやるにせよ、どっちにしても開設しておきたいところたぬ。
FXでの評価の理由は取引が活発ということと、親会社の信頼性たぬ。かなり重いロスカット手数料や証拠金マイナスで日本円補填の可能性を考えると「最も良い」とは言い難いたぬけど、それでも以上2点は優れているたぬ。
なお、GMOでは「レバレッジ取引」と「仮想通貨FX」との二つのサービスがあるたぬ。「仮想通貨FX」はロスカット手数料かからんたぬけど、そっちは板取引ができないたぬ。詳しくは別の記事にまとめるたぬ。
また、GMOコインのBTCFX専用アプリ「ビットレ君」は、国内取引所のアプリとして最も使いやすいと思うたぬ。
ビットレ君は移動平均線や一目均衡表、MACDなどの基本的なインジゲーターを備えており、描画もしやすい。まあ環は使ってませんが・・・
bitFlyer
現物ではデメリットが目立ったぬきだけど、FXでは流石の王者たぬ。環も愛用しているたぬ。
2019年11月更新: 環はbitFlyerのBTCFXの証拠金を全て引き出したぬき。この資金があったら他にいくらでももっとマシなトレードに使えるじゃんて気づいたぬき。
評価の理由は何と言っても取引高が段違いたぬ。この点、完全に一強たぬ。
ただ、やはりここも「最高だ!」といえないのは、どこにでもある補填の可能性に加え、追証もあることたぬ。
あとこれは直接評価とは関係ないたぬけど、ビットフライヤーのスマホアプリは非常に不便たぬ。パソコンで見ることを勧めるたぬ。
まず、スマホアプリでは特殊注文が出せないたぬ。
特にスマホアプリではストップ成行ができないっていうことはどうにかしてほしいたぬ。ストップ成行ができないっていうのは、命綱なしでロッククライミングするようなものたぬ。
しかも、今まで見てきたように、ビットフライヤーでははっきり追証があるたぬ。 追証アリでストップロスを置かないっていうのはもはや特攻に近いたぬ。そういうのに恐怖を感じないとしたら環はキミの方が怖いたぬ。(ストップ成行はブラウザからはスマホでも注文できるたぬ。だから結局スマホでやるにしてもブラウザでログインし直すことになって面倒たぬ。)
それからチャートも実用性に欠くたぬ。
スマホアプリではインジゲーターも出せないし描画もできない、デイトレードでよく使う15分足が表示できないなど、ほぼ使いようがないたぬ。むしろ下手に見ない方が混乱しないだけマシかもしれんたぬ。
以上のスマホアプリの欠点は、ブラウザ版では勿論クリアされてるたぬ。だからパソコンで見ればこれらは解決するたぬ。
なお、環は最初からパソコン推奨派たぬ。その理由は以前、姉妹ブログの方に載せたぬき。よかったら読んでくれたぬ。
さてさて。長いのに読んでくれてありがとたぬき。
ここまで辛口評価を読んだたぬきたちは、「じゃ環は現物派で、BTCFXには反対たぬか〜」って思ったかもしれんたぬ。
ところが違うんだな〜、たぬ。短期的に利益をあげるにはレバレッジをかけるしかないたぬ。
実は、今回辛口で列挙したBTCFXの、全てとはいわんが、いくらかデメリットを克服することが可能たぬ。
もちろん、不法なイカサマしたりではなく完全に公認されたルールに則ったやり方で、たぬ。「第3回」を見てくれたぬ。
またそもそも追証のない外国の取引所を使うという選択肢についても「最終回」で少しお話するたぬ。