今まで見てきたように、国内ビットコインFXはデメリットが少なくないたぬ。
・・・「なんじゃい、ダメなんかい。じゃ現物だけにしよ。FXはや〜めピ」ってたぬきにちょっとだけ朗報たぬ。
実はいくつかのデメリットについては克服する方法があるたぬ。
今日はその方法を紹介するたぬ。
例にならって、公式ページのURLを貼って引用して行くたぬ。引用文中の強調や色付けは引用者によるたぬ。
以下、デメリットの通し番号は「第1回」に準拠するたぬ。もしデメリット自体の内容がわからないたぬきは、「第1回」の記事で確認してほしいたぬ。
1. 完全に克服可能なデメリット
デメリット② スワップは克服可能
スワップっていうのは日毎にかかる手数料のことたぬね。「建玉管理料」等、それに相当する手数料をここではスワップとまとめて呼称するたぬ。
多くの場合、スワップは一日に一回だけかかるたぬ。
ここで注意したい点は、取引所ごとに決められある時間をこえてポジションを持ち越す(ロールオーバーする)とき「だけ」、スワップが発生するということたぬよ。
これをふまえれば、克服の仕方がわかるはずたぬ。つまり、
克服の仕方: スワップ発生時間をロールオーバーしない。そうすればスワップポイントを払わずに済む。もしポジションを持ち続けたいなら、一度ロールオーバー直前に決済し、スワップ発生時間が過ぎてから再び注文して持ち直す。
では具体的に取引所毎に見て行くたぬ。
bitFlyer https://lightning.bitflyer.com/docs/fx#%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%9D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88
4. スワップポイント
スワップポイントは、建玉をロールオーバーすることで発生します。
スワップポイントの内訳は、手数料・税のページをご参照ください。
・・・つまりビットフライヤーでは午前0時直前にポジションを決済すればスワップは発生しないたぬ。
DMM Bitcoin https://bitcoin.dmm.com/transaction_product/fee
で、そのロールオーバーがいつかっていうと、
https://bitcoin.dmm.com/transaction_product/overview
取引における1日の区切り(計算区域)は午前7:00~翌午前6:59
・・・つまり、DMMビットコインでは午前7時直前にポジションを決済すればスワップは発生しないたぬ。
GMOコイン https://coin.z.com/jp/corp/guide/fees/
※3)毎営業日(祝日を含む)日本時間朝6:00時点の建玉保有状況を基準に判定します。日本時間朝6:00をまたいで建玉を保有した場合、当取引日の終値から計算した評価額に対し、建玉ごとに0.04%/日の手数料が発生します。
同じことはこっちにも書いてあるたぬ。
https://coin.z.com/jp/column/comparison/
・・・つまり、GMOコインでは午前6時直前にポジション決済すればスワップは発生しないたぬ。
以上の例では1日1回だけ注意すればよかったぬきだけど、それでは通用しないところもあるから注意たぬ。
例えばLiquidではスワップは8時間毎にあるたぬ。
Liquid https://www.liquid.com/ja/fee/
※2
ポジション管理料は、日本時間の午前1時、午前9時、午後5時のそれぞれの基準時を繰り越す度に支払いが発生します。なお、一回あたりの支払い手数料は0.1%の3分の1となります。
・・・リキッドでは8時間毎に約0.033...%ずつかかり、一日分で0.1%という計算らしいたぬ。
8時間毎にかかるということは、仮に約1日ポジションを持つ場合、3回ともポジションを決済しないとスワップを克服することができないということで、1日に1回の場合に比べると対応はちょっとめんどくさいたぬね。でも、8時間毎に決済すれば克服可能たぬ。
2. ある程度克服可能なデメリット
デメリット③ 強制ロスカットはある程度克服可能。
強制ロスカットは一定の証拠金維持率を割り込んだとき、ポジションを自動的に処分されるという仕組みたぬ。
特にロスカット手数料がある場合、追証・補填につながりやすくなるたぬ。
これは完全に回避はできないたぬ。けれども、うまく立ち回ることによって、なるべく強制ロスカットを避けるように動くことができるたぬ。
強制ロスカットが発動する証拠金維持率を確認する
また取引所ごとに強制ロスカットの条件を確認していこうたぬ。
bitFlyer https://bitflyer.com/ja-jp/commission
Lightning FX/Futures ロスカット・追証追証ルール
ステータス 説明 追証 証拠金維持率が 100% を下回った状態をいいます。ステータスが追証に該当した場合は、後述の「追証ルール」が適用されます。 ロスカット 証拠金維持率が 50% を下回った状態をいいます。 ステータスがロスカットに該当した場合は、後述の「ロスカットルール」が適用されます。 証拠金維持率が 100% を下回った場合、追証ルールが適用されます。ただし、相場が急激に変動した場合には、ロスカットルールが適用され、証拠金の額を上回る損失が生じることがあります。 この場合、お客様は速やかに金銭を充当し不足金を解消する必要があります。 追証ルールは次のとおりです。
ロスカットルール
- すべての未約定の新規注文が失効(取消)されます。
- 証拠金維持率が 100% 超となるように、2 銀行営業日以内に追加の証拠金を預け入れてください。 証拠金維持率が 100% を下回ってから、2 銀行営業日後の 17 時時点で証拠金維持率が 100% を下回っている場合、ロスカットルールが適用されます。
相場が急激に変動した場合には、ロスカットルールが適用されても、証拠金の額を上回る損失が生じることがあります。この場合、お客様は速やかに金銭を充当し不足金を解消する必要があります。
- 発生した不足金額以上の現金を入金いただけない場合、当社が任意でお客様の bitFlyer アカウントから Lightning FX/Futures 口座への振替入金手続きを行うことがあります。 その際、不足金額の充当に必要な場合にあっては、当社が任意で bitFlyer アカウントからの出金・ビットコインの送付指示を取消すこと、注文を取消すこと、 お預りする仮想通貨等の資産を処分すること、処分の対価を含むお客様が当社に預託している金銭をお客様が当社に負担している債務の弁済に充当することがあります。
ロスカットルールは次のとおりです。
・・・ビットフライヤーは証拠金が50%未満になると強制ロスカット発動たぬ。
また、赤字太字にしておいたところも要チェックたぬ。これが補填のことたぬ。つまり、事実上の借金状態のことたぬ。
幸い、ビットフライヤーは今のところロスカット手数料はないたぬ。
DMM Bitcoin https://bitcoin.dmm.com/about/losscut
当社ではお客様の損失の拡大を防ぐため、証拠金維持率が80%以下になった場合にロスカットルールが発動し、すべての未決済ポジションをお客様に事前に通知することなく決済(ロスカット)します。なお、未約定新規注文がある場合は全ての注文(現物・レバレッジともに)が取り消されます。
※未約定注文につきましては、レバレッジ取引の注文だけでなく、現物取引の注文も取り消されるためご注意ください。
・・・DMMビットコインは証拠金が80%以下になると強制ロスカット発動たぬ。
前回見たように、DMMでは日本円の追証はないとされているたぬ。ただ、証拠金マイナス時に仮想通貨の売却での補填の可能性があるたぬ。
同 https://bitcoin.dmm.com/about/losscut
原則としては最低限の資金は温存されますが、相場の状況等によっては預託された証拠金以上の損失が発生することがあります。
同 https://bitcoin.dmm.com/transaction_product/shortage_transaction
お客様が仮想通貨の預託証拠金残高を保有している状態で、レバレッジ取引にて損失が発生し、日本円の預託証拠金残高がマイナスの状況となった場合に「不足金」が発生します。
「不足金」が発生した場合、お客様保有の全ての仮想通貨を売却することで日本円の預託証拠金残高のマイナスを解消する「不足金解消取引」が執行されます。
GMOコイン は二つのサービスがあるから、それぞれ書いて行くたぬ。
(a) レバレッジ取引 取引所(レバレッジ取引)でのロスカットの仕組みを教えてください – GMOコインサポート
レバレッジ取引ではロスカット手数料がかかるたぬ。https://coin.z.com/jp/corp/guide/fees/
(b) 仮想通貨FX https://coin.z.com/jp/corp/product/info/margin/
証拠金維持率が75%を下回った場合
なお、「仮想通貨FX」の方ではロスカット手数料がかからないたぬ https://coin.z.com/jp/corp/product/info/margin/
仮想通貨FXでは、注文・約定手数料、またはロスカット手数料、すべて無料です。取引コストを意識せずに、トレードいただけます。
・・・それぞれ計算方法が違うから、自分がどっちでやっているのか要注意たぬ。
特に、「レバレッジ取引」の方ではロスカット手数料があることに気をつけてたぬ。GMOコインの「レバレッジ取引」と「仮想通貨FX」の違いについてはまた別の記事にまとめておくたぬね。
以上、取引所のよって具体的な数字は違うたぬけど、概ねのところは同じような方法で対応することができることがわかると思うたぬ。
克服方法: 高い証拠金を維持する。レバレッジを下げる。
これに関してはデメリット①とも密接な関係があるたぬ。詳しくは今から見ていくたぬ。
デメリット① 「ハイリスクハイリターン」について。
「高いレバレッジ(ハイレバ)をかけるとハイリスクハイリターンになる」、ということは本当たぬ。そして、そのことは避けられないたぬ。ハイレバで高い利益を求めれば、必ず高いリスクに曝されるたぬ。
・・・けれども、それは「高いレバレッジ」の時の話たぬ。
現物編での話を思い出してほしいたぬ。FXと比べた現物取引の特徴は、「ローリスクローリターン」たぬ。
そして、現物はいうなれば、「レバレッジ1倍」たぬ。レバレッジが低いからローリスクローリターンだということが良くわかると思うたぬ。
ってことは、「ハイリスクハイリターン」を避けるにはこうしたらいいたぬ。
克服方法: レバレッジを下げるほど、ハイリスクハイリターンでなくなる。
じゃどれくらい下げるか、っていうのは個人によって最適な倍率は違うたぬ。資金の量や、トレードのスタイルなどによってまちまちたぬ。
けれども、そんなに大して悩むことも、実はあんまりないたぬ。
なぜなら、現在の国内取引所の「最大レバレッジ4倍」はすでに十分低いレバレッジだからたぬ。
かつてはbitFlyerでは15倍、Liquid(旧QUOINEX)では25倍のレバレッジがかけられたぬき。そうだとすると、フルでレバレッジをかけると確かにハイリスクハイリターンになって、初心者はどうしようかなって考える必要があったぬき。
けれども、今では悩もうと悩むまいとマックスで4倍までしかかけられないたぬ。どんな取引所で何を扱うにもよるたぬけど、レバレッジをかける取引において、4倍っていうのはほとんど無いに等しい無害な倍率たぬ。倍率だけでいえば、すでに十分ローリスクローリターンたぬ。
むしろレバ4倍と言う低すぎるレバレッジを、どの取引所にも共通する国内BTCFX一般のデメリットとして数えるべきことと環は思うたぬ。この話は次回詳しく話したいたぬ。
余談。「BTCFX初心者は証拠金維持率150~200%以上を維持するように取引する方がいい」みたいなアドバイスは良く見かけるたぬ。
確かに、安全なトレードのために、そのようなアドバイスは理にかなったことを言っているたぬ。多くの取引所では証拠金が100 %を割るあたりからロスカットや追証が始まるからたぬ。
・・・けれども、「証拠金率200 %以上を維持」っていうことが現在の国内BTCFX環境ではどういうことを意味するか、よく考えて欲しいたぬ。
「証拠金率200%以上を維持」するような取引は、レバレッジ4倍の状況下では「レバレッジ2倍以下でやれ」っていうことと同じたぬ。
それじゃほとんど現物と大差ないたぬ。
むしろ、現物の方がいいかもしれないたぬ。というのも、現物ではスワップやロスカット手数料など、FXに特有の手数料もないし、万が一にも強制ロスカットや追証の可能性はないからたぬ。
・・・「そんなものはどうでもいい、もっと重大なことがあるじゃろがい!」って声が聞こえてきた気がするたぬ。
デメリット④ 追証・借金はどうにかならんのかい?
一番気になるのはこれだと思うぬ。
結論から言うたぬ。
どうにもならねえたぬ。
強制ロスカットを食らわないようにすることはある程度努力できるたぬ。けれども、強制ロスカットを食らってから追証の発生までにできることはないたぬ。だってもう強制的にポジションを捨てられてるたぬから。だから、強制ロスカットを食らった時点でもう祈るしかできねえたぬ。たぬきは無力たぬ。
どうにもならなさは取引所ごとに詳しく確認したぬき。「第2回」を見てくれたぬ。日本の取引所ではほとんど宿命たぬ。
・・・ピィ〜
次回、国内BTCFXについて最後のまとめするたぬ。他のトレード対象との比較もちょっとだけやって、より広い観点から国内BTCFXを検討するたぬ。それじゃあね〜たぬ。